アトリウム空調解析事例
■解析概要
5層吹抜けのアトリウムを対象とする。各天井に設置された給気口・排気口および吹抜け頂部に設置された排気口により、各階を設計温度である26.0℃に保つことが可能かを検討する。モデルおよび条件の詳細は以下に記載する。
■解析モデル
図1 解析モデルパース図
■解析条件
温度条件 | 外気温度 | 34.0℃ | 夏期,14:00 |
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設計温度 | 26.0℃ | ||
空調条件 | 風量 | 10,560m3/h | 16m3/h・m2,アネモ40個 |
吹出温度 | 19.5℃ | ||
内部発熱負荷 | 人体 | 7,920W | 60W/人 × 0.2人/m2 |
照明 | 13,200W | 20W/m2 | |
合計 | 21,120W | ||
熱貫流負荷 | 外壁 | 1.2W/m2・K | 吹抜け頂部側面,実効温度差ΔT=12.0℃ |
ガラス | 1.7W/m2・K | 吹抜け頂部上面,実効温度差ΔT=8.0℃ | |
日射発熱負荷 | ガラス(透過) | 14,400W | ブラインド閉,ブラインド面に付与 |
ガラス(吸収) | 3,300W | ブラインド閉,ブラインド面に付与 |
図2 吹出・吸込位置
■解析結果
図3より1階から5階までの居住域は概ね24.0~28.0℃に保たれていることがわかる。また、吹抜け頂部に設置された排気口からの排熱により吹抜け頂部の日射発熱負荷による温度上昇が5階居住域ではみられない。
図3 温度分布+ベクトル断面図(温度,26.0℃ライン強調)
図4 温度分布表面貼付パース図